グロテスク( 桐野夏生)

たいへん面白く読めました。
主人公の「悪意」がだんだん狂気めいてくる描写がたまらんでした。
この悪意は、男性が読んでもちゃんと楽しめるのかな。
女性特有のどす黒さのような気がしてなりません…。

最終章がえっらい駆け足で
リアリティに欠けるのが残念です。

でも、物語をメッセージとして全体的に受け取るというより、
末節の表現それぞれをそのつど楽しむ読み方があっていると思いました。